ちょっとした恐怖を感じるものに対して克服させる。

ハードコートは人気がない。理由はわからないが、怪我をするという人もいるし、疲れるという人もいるし、速いのが嫌だという人もいる。

たぶん、そこそこ強くて、試合は全てオムニだし、ハードコートのテニスはフットワークが違うから、わざわざ意味のない練習しなくてもいい、という結構な上手い人の意見なのかなと思っている。

理事長の知っている人で、小学校から大学までエスカレーターで、学校のコートが全てデコターフだったという人がいる。

今はOBとして学校のコートを使わせてもらってテニスしているので、おのずとハードコートでのテニスの割合が高くなりますね、という話だった。

これはテニス人生の環境ですよね。

理事長のケースでは、習ったクラブがハードコートだったので、自分で練習するときもハードコートにした、という流れなので、初心者から今までの9割がハードコートだと思う。

試合も、ほとんどハードコート。

下手なうちは弾んでくれるハードコートがラクだなと思うけど、ちょっと上手くなってくると、幸手のクレーなんかすごく高く弾んでくれるし、足腰がラクだし、クレーがいいなー、と、いう気分になる。

けど、クレーはハードよりも人気がないみたいで、あまり見かけない。

私は、汚れてもいいからクレーがいいなと思う。

けど、近所にないから、仕方なくハードコートでテニスをしている。

みんなが慣れてるオムニに関しては、私にはハンデありすぎるから、あまり、やりたくない。

ハードコートは、つらいなーと思ってた時期は過ぎて、それが当たり前になって、またちょっと上手くなってきたから、回転がキクところなんか面白いと思う。

その程度のレベルなんだけど、気になっているのは、すごく上手い男子が時々、

「やっぱりハードコートで練習しなきゃダメだね。」

という話をしていることだ。

練習をハードですると良くて、大会はインドアやいろんなコートがあるけど、ハードコートでオラオラヒッティングする練習しておくと、潰しがきくんだそうだ。

ふーん。

「けど、キツいから、あんまりやりたくない。速いコートはいちばん難しいから。」

すごい高いレベルの話なんだろうな。

たとえばさ、

理事長が初心者の時にオムニでテニスするじゃないですか。

まともに打てないんだから、ただでさえ死んだボールが、息絶えるわけですよ。

ホントなのよ。

へろっへろのボールにトップスピンがかかってるから前向きに飛んで、

ポトッ

と、

舎人公園のコートに落ちて、エアケイが感心していたぐらいだから。

物理学的には、前に回ってたらまっすぐ落ちますからね。

左に回ってたら右に曲がるし、ボール叩いてるだけで回転って結局、かかってるんだな。

けど、相手の人が打ち返せないボール打っても仕方ないから、あれじゃ練習にならない。

下手な人はハードコートでテニスしたほうが上達するんじゃないかなぁ、というのが気分なんですけどね。

上手い人との差が開くのもハードコートだから、上手い人との差を感じてつらい思いもすることになるけど、そのうち開き直る。

速いボールや男子のスライスが恐怖で、最初の1年は大変だったけど、もうそんなことにも慣れて、すごく上手い人のテニスみても、それが普通になっている。

最近は中級クラスのレベルが高くなってるから、速いラリーにミスしないよう参加するようにしたい。

 

話変わるんだけど、ジェシー。

いろいろあって、今すごく頑張ってる。

なかなか自立できなくて、つらいみたい。

甘えっ子は可愛いけど、飼い主がちゃんとしないと、つらい一生を送ることになるから、自立できるようにサポートしてる。

ドッグトレーナーっていう、訓練士が、いるのね。

話半分に聞いているけど、ときどき相談する。

つい最近、これって人間にも当てはまるよなぁ、というような話を聞いた。

自信を持てるようになれることが鍵だという。

 

「犬に自立してもらうためには、何か仕事を与えて成功させたり、自分で考えて行動する習慣をつけさせること、ちょっとした恐怖を感じるものに対して克服させるなど、「自信」をつけていくようなトレーニングが必要です。」

 

理事長にも必要だよな、と思う。

ワイドにキレて行く男子の速いスライスサーブは恐怖でしかなかったけど、

試合で初めて返せたとき、

なんだそんなもんか、

と、

憑き物が落ちたみたいに気が楽になった。

足が速いし手が長いから届く。

上手く返せなくても、どっかに返ればいい。

3-3になった時に相手の男性が

「負けると思った。」

そうで、

どんどんサーブ&ボレーしてきて、ネットプレーで容赦なくバックボレーを狙い倒されて負けた記憶がある。

このペアの女性が理事長ファンで、

「3年前の大会のとき見て、応援してました! 」

という話をされたから、別の意味でも自信が持てた。その大会の優勝ペアだったからだ。

まあ負けたけど蕨市優勝ペアとかの強い人たちだし、そんなに差は無いぞ、と、普通に思えるようになった。

最近は、ゆくゆくおかちゃんにも勝てるんじゃないかという気がしてるぐらいだから。

無意識の領域で、この人は自分とは違うと思ったら、練習相手には選ばないよな、と思う。

技術だけじゃなくて、何か一緒に時間を過ごすことがプラスになると思うから、時間を使うんだと思う。

友達が熱中症で倒れて救急車が来ているのに、ヘラヘラしてるような人じゃなければ、多少の変わり者は仕方ないのかなと思っている。

今年も夏が来た。

熱中症には気をつけて。

しかし、救急車。

わたしは未だに怒っている、というか、ショックというか、あれには傷ついた。

あれが本性なんだから、本人はなんとも思ってないはずで、おそらく今後も同じことを繰り返すだろう。

いい人だと思ってたからショックだった。

取り返しのつかないミスというか、百年の恋も冷めるような感じ。

人間不信に陥りそうな出来事だった。